妊娠中のカロリー・たんぱく質計算

1日の推定カロリー

1日の推定たんぱく質量
これらは集団レベルの推定値であり、個別の医学的アドバイスではありません — 実際の必要量は、妊娠前の体重、代謝、活動量、妊娠糖尿病などの個別の状態によって異なります。「2人分食べる」というのは文字通りの意味では誤解で、特に妊娠初期に必要な追加カロリーはわずかです。管理栄養士や産科医・助産師に相談すれば、あなたに合わせた数値を教えてもらえます。

計算のしくみ

まず、体重・身長・年齢から「ミフリン・セントジオール式」という広く使われている推定式で基礎代謝量(安静にしていても消費されるエネルギー量)を求め、それに選択した活動レベルの係数(1.2~1.725)をかけて、妊娠していない状態での1日の維持カロリーを算出します。そこに、妊娠による追加分として、妊娠中期は+340kcal、妊娠後期は+450kcalを上乗せしています(妊娠初期は維持カロリーからの追加なしとして扱っています)。双子を妊娠中の場合は、中期・後期にさらに+300kcalを加算します。たんぱく質については、体重1kgあたり0.8gを基準値とし、妊娠中(初期を除く)は一律+25g、双子の場合はさらに+25gを上乗せする計算です。これらの追加量は、アメリカ医学研究所(IOM)の食事摂取基準など、国際的によく参照される値をもとにしています。

知っておきたいこと

実は、日本の厚生労働省「日本人の食事摂取基準」が示す妊婦の付加量は、この計算機が採用している国際的な数値と少し異なります。日本の基準では、エネルギーの付加量は妊娠初期+50kcal、中期+250kcal、後期+450kcalとされており、特に中期についてはこの計算機の+340kcalよりも控えめな数字になっています。たんぱく質の付加量も、日本の基準では中期+5g、後期+25gと、妊娠時期によって差がつけられている点がこの計算機の一律+25gとは異なります。どちらも「健康な集団の平均的な目安」である点は共通していますが、日本国内の基準に沿って食事量を考えたい場合は、この違いを念頭に置き、母子健康手帳や産科・助産師からの説明もあわせて参考にしてください。

また、この計算機は身長・体重・年齢・活動量という限られた情報から一般的な数値を出しているにすぎません。つわりで食事が思うように摂れない時期や、妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群など個別の管理が必要な場合は、この数値をそのまま当てはめず、必ず担当医や管理栄養士の指導を優先してください。

参考情報

日本人の妊婦向けエネルギー・たんぱく質付加量については厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準」、妊娠中の食生活全般については日本産科婦人科学会の情報を参考にしています。国際的な妊産婦の栄養の考え方については世界保健機関(WHO)の資料もご覧ください。